部分配置実験

直交表の早見表|L4〜L27の選び方と一覧

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この記事でわかること

  • 主な直交表(L4〜L27)の規模・割り付けできる因子数の一覧
  • 水準数と因子数から実験に合う直交表を選ぶ手順
  • L8・L9の実際の割り付け表と、交互作用列の注意点

📌 前提知識:実験計画法とは一部実施要因配置実験を読んでおくと理解しやすくなります

「条件を全部試す時間はないが、要因の効きは知りたい」——実験計画でいちばん多い悩みです。直交表を使えば、組み合わせの一部だけで全体の傾向をつかめます。ただし種類が多く、どれを選べばよいか迷いがち。この記事は、実験に合う直交表をすぐ選べる早見表としてまとめました。

直交表の早見表(L4〜L27)

代表的な直交表を、実験回数(行数)の小さい順に並べました。「水準」は各因子がとる条件の数、「最大割付因子数」は列数=割り付けられる因子の上限です。

直交表水準実験回数最大割付因子数主な用途
L42水準4回3因子が2〜3個の小規模なスクリーニング
L82水準8回72水準因子が多いときの定番
L122水準12回11交互作用を気にせず主効果だけ見たいとき
L162水準16回152水準因子が多く、交互作用も見たいとき
L93水準9回43水準因子が2〜4個(曲がりを見たいとき)
L273水準27回133水準因子が多く、交互作用も見たいとき
L182・3水準混合18回2水準×1+3水準×7水準数が混ざる実験(タグチで多用)

L12とL18は主効果の評価に特化した表で、交互作用が特定の列に分かれず全体に散らばります。交互作用を調べたいなら、列に余裕のあるL8・L16・L27を選びます。

直交表の選び方(3ステップ)

迷ったら次の順で絞り込みます。

  1. 水準数を決める:各因子が2条件(あり/なし、低/高)なら2水準系(L4・L8・L12・L16)。3条件(低/中/高)で曲がりも見たいなら3水準系(L9・L27)。水準が混ざるならL18
  2. 因子の数を数える:割り付ける因子数(+見たい交互作用の数)が「最大割付因子数」に収まる最小の表を選ぶ
  3. 交互作用の要否を確認:交互作用も評価するなら、その分の列を空けられる表にする。主効果だけならL12・L18で実験回数を節約できる

例:2水準の因子が5個で交互作用は見ない → L8(7列)で足りる。3水準の因子が3個 → L9(4列)に収まる。因子と水準の決め方は因子と水準の決め方でも解説しています。

L8直交表(2水準・8回)の割り付け表

2水準の定番、L8(2⁷型)です。各行が1回の実験条件、1・2は水準(例:1=低、2=高)を表します。

No.列1列2列3列4列5列6列7
11111111
21112222
31221122
41222211
52121212
62122121
72211221
82212112

どの列も「1」と「2」が4回ずつ現れ、任意の2列を見ると(1,1)(1,2)(2,1)(2,2)が同数ずつ出ます。これが直交(バランスが取れている)という意味です。Excelでの作り方はエクセルでL8直交表で解説しています。

L9直交表(3水準・9回)の割り付け表

3水準の定番、L9(3⁴型)です。1・2・3が水準(例:低・中・高)を表し、最大4因子まで割り付けられます。

No.列1列2列3列4
11111
21222
31333
42123
52231
62312
73132
83213
93321

各列に1・2・3が3回ずつ現れます。L9は4列すべてを主効果に使うと交互作用を見る列が残らない点に注意が必要です(交互作用は誤差に混ざる)。詳しい使い方はエクセルでL9直交表、規模の大きいものはL27直交表を参照してください。

その他の直交表一覧(コピーしてExcelへ)

ここからは小規模なL4から大規模なL27まで、残りの直交表をまとめて掲載します。各表をドラッグで選択してコピーし、Excelのセルに貼り付けると、そのまま実験計画表として使えます(1・2・3は水準番号です)。掲載しているすべての表は「どの2列を選んでも水準の組み合わせが均等に現れる」直交性を確認済みです。

L4直交表(2水準・4回)の割り付け表

最小の直交表です。2水準の因子を最大3つ、4回の実験で調べられます。要因を素早く絞り込む予備実験に向きます。

No.列1列2列3
1111
2122
3212
4221

L12直交表(2水準・12回)の割り付け表

L12(2¹¹型)は2水準の因子を最大11個、12回で調べられるプラケット・バーマン型です。交互作用が各列に少しずつ分散するため、交互作用を無視して多数の因子の主効果だけを効率よく見たいスクリーニングに向きます。

No.列1列2列3列4列5列6列7列8列9列10列11
111111111111
211111222222
311222111222
412122122112
512212212121
612221221211
721221122121
821212221112
921122212211
1022211112212
1122121211122
1222112121221

L16直交表(2水準・16回)の割り付け表

L16(2¹⁵型)は2水準の因子を最大15個、16回で調べられます。因子数が多い、または交互作用も評価したい2水準実験の定番です。

No.列1列2列3列4列5列6列7列8列9列10列11列12列13列14列15
1111111111111111
2111111122222222
3111222211112222
4111222222221111
5122112211221122
6122112222112211
7122221111222211
8122221122111122
9212121212121212
10212121221212121
11212212112122121
12212212121211212
13221122112211221
14221122121122112
15221211212212112
16221211221121221

L18直交表(2水準×1・3水準×7・18回)の割り付け表

L18は混合系の直交表で、列1が2水準、列2〜8が3水準です。交互作用が全体に分散する設計なので、多くの因子の主効果を18回で調べたいときに重宝します。混合水準の詳しい使い方は混合水準直交表(L18)の使い方と解析手順で解説しています。

No.列1(2水準)列2(3水準)列3(3水準)列4(3水準)列5(3水準)列6(3水準)列7(3水準)列8(3水準)
111111111
211222222
311333333
412112233
512223311
612331122
713121323
813232131
913313212
1021133221
1121211332
1221322113
1322123132
1422231213
1522312321
1623132312
1723213123
1823321231

L27直交表(3水準・27回)の割り付け表

L27(3¹³型)は3水準の因子を最大13個、27回で調べられる3水準系の代表です。3水準で交互作用まで評価したい本格的な実験に使います。どの2列を選んでも9通りの組み合わせが3回ずつ均等に現れます。

No.列1列2列3列4列5列6列7列8列9列10列11列12列13
11111111111111
22123123123123
33132132132132
41222111222333
52231123231312
63213132213321
71333111333222
82312123312231
93321132321213
101111222222222
112123231231231
123132213213213
131222222333111
142231231312123
153213213321132
161333222111333
172312231123312
183321213132321
191111333333333
202123312312312
213132321321321
221222333111222
232231312123231
243213321132213
251333333222111
262312312231123
273321321213132

割り付けで気をつけること

  • 交互作用は専用の列を使う:2水準系で交互作用を見るときは、主効果の列を避けて指定の列に割り付ける(交互作用なし/ありで割付が変わる)
  • 列を使い切らない:すべての列に因子を詰めると、交互作用や誤差を評価できなくなる。余白を残す
  • 水準が混ざるならL18など混合系:2水準と3水準が混在する実験は混合水準直交表(L18)を使う

2水準の交互作用の扱いは2水準直交表(交互作用なし)、3水準は3水準直交表(交互作用なし)で、割付の具体例を確認できます。直交表全体の考え方はタグチメソッドもあわせてどうぞ。

まとめ

直交表選びのポイントを整理します。

  • 選ぶ順は①水準数 → ②因子数 → ③交互作用の要否
  • 2水準の定番はL8(7列)、3水準はL9(4列)
  • 主効果だけで回数を節約するならL12・L18、交互作用も見るならL8・L16・L27
  • 水準が混ざる実験はL18などの混合系
  • 列をすべて埋めず、交互作用・誤差用の余白を残す

用語や公式をまとめて確認したいときは統計・実験計画法の用語と公式まとめも便利です。

※ この早見表・割り付け表は、出典として本ページへのリンクを添えていただければ、社内資料・ブログ等でご自由に引用いただけます。

交互作用を含む実験で因子を列にどう配置するかは直交表の割り付け方|線点図で交互作用を配置する手順で解説しています。

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